◆米大リーグ 地区シリーズ第1戦 フィリーズ3―5ドジャース(4日、米ペンシルベニア州フィラデルフィア=シチズンズバンクパーク)

 ナ・リーグ西地区王者でワイルドカードシリーズから勝ち上がったドジャースが、敵地で同東地区王者のフィリーズに逆転勝ちし、地区シリーズ初戦をつかんだ。

 「1番・投手」で先発した大谷翔平投手(31)は、両軍無得点の2回にリアルミュートに右中間への2点適時三塁打を浴びるなど3失点。

リードを許したが、6回にE・ヘルナンデスの左翼線への2点適時二塁打で1点差に迫り、7回にT・ヘルナンデスの中堅右への3ランで試合をひっくり返した。大谷は3回以降立ち直って6回89球で3安打3失点。2点をリードした7、8回をグラスノー、ベシアで無失点でしのぎ、9回は佐々木朗希投手(23)が登板し、無失点で締めくくった。大谷はポストシーズン初登板初勝利で、朗希はポストシーズン2度目の登板で日米通じて初セーブを手にした。

 日本人投手がポストシーズンで同じ試合、同じチームで勝利投手とセーブ投手になるのは、2013年ア・リーグ優勝決定シリーズ第6戦でレッドソックスの田沢純一が勝利投手、上原浩治にセーブがついて以来2度目。先発投手の勝利とセーブは日本人コンビでは初となった。

 これまで朗希がリリーフ登板する際には、直前の見方の攻撃が始まる段階で投球練習をスタートさせていたが、この日は1死となってから。9回表に2死走者なしで打席に立った大谷は、バントの構えを見せるなど、5球を投げさせて四球を選んだ。試合後に大谷は「ウィル(前を打つスミス)のアットバット(打席)くらいで朗希が(肩を)作り始めていたので、監督から『時間を稼いで欲しい』というオーダーが出ていましたし、そういう意味では言いフォアボールになったのかなと思うので、よかったのかなとは思いますね」と明かしていた。大谷の“アシスト”もあって朗希は1安打こそ浴びたが、無失点で抑えて試合を締めくくり、初セーブを手にした。

 朗希は「2点差で前回より点差がない中で、ランナー1人出て一発出たら同点という怖さはあったんですけど、ゾーンで勝負して結果的にゼロで抑えられて良かったです」とホッとしたように振り返っていた。

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