大相撲の大嶽部屋が6日、東京・江東区の部屋で、師匠の大嶽親方(元幕内・玉飛鳥)が9月29日付で部屋を継承してから初の稽古を行った。大嶽親方は約4年ぶりだという白まわし姿で、弟子たちとともに汗を流し「少しでも力士たちの力になれるように、まわしをつけて一緒に汗を流しながら、みんなに強くなってほしい」と語った。
大嶽部屋は1971年に「昭和の大横綱」大鵬が一代年寄・大鵬を襲名し、二所ノ関部屋から分家独立して部屋を創設。04年1月に師匠が交代して現在の部屋名となった。先代の大嶽親方(元十両・大竜、現熊ケ谷親方)が65歳の定年を迎えるにあたり代替わりしていた。秋場所の番付では大鵬の孫にあたる幕内・王鵬ら力士9人が在籍。伝統ある部屋を継承し重圧がかかることも考えられるが「正直みんなから言われるが、自分自身はそこまでに思っていない。もちろん大鵬部屋からの流れはしっかり引き継いでいかないといけないが、プレッシャーよりもプラスに注目してもらえると考えて、力士に寄り添ってやっていけたら」と笑顔で話した。
部屋の王鵬は九州場所(11月9日初日・福岡国際センター)での三役復帰が濃厚。「まだまだ25歳で、もっともっと強くなっていくと思う。『もう一つ上に』と思われるためにも来場所は大事になる」と期待を込めた。(大西 健太)