◆国民スポーツ大会・サッカー競技▽少年男子準決勝 静岡1―0愛媛(6日、滋賀ビッグレイク)
準決勝が行われ、静岡県選抜が1―0で愛媛を下して7日の決勝に進んだ。0―0の後半26分にMF小柳希碧(のあ、常葉大橘高1年)がゴールを奪った。
決勝弾を演出したのは、藤枝東の堅い絆だった。後半22分にピッチに立ったFW森田一颯(藤枝東高1年)が、愛媛DFラインの裏へ飛び出し、左サイドへ走る。それに合わせて、左サイドバックの大橋大洋(同2年)が絶妙の縦パス。受けた森田がマークを振り切り、内側に走り込んだ小柳にパス。これが決勝ゴールにつながった。
2人は中学時代、藤枝東FCでも一緒にプレーした仲。「森田があそこに抜け出すのは分かっていた」と大橋は振り返った。森田も「俺たちのホットラインでやってやろう、と話していたんです」と笑った。
小柳はここまで2試合とも途中出場。森田は前日の準々決勝ではピッチに立っていない。そんな出番の少なかった選手が活躍して挙げた白星に、岡本淳一監督は「喜びも倍増しますね。ひとつのチームになってきました」と手応えを口にした。
3戦連続無失点で、東京との決勝に臨む。「このまま0点に抑えて優勝しよう、とGKやDF陣で話しているんです」と大橋は声を弾ませた。2019年以来6年ぶりの日本一まで、あと1勝。森田も「勝って締めたい」と気を引き締め直した。(里見 祐司)