巨人の戸郷翔征投手(25)が6日、初勝利を目指すCSへ向けて“大胆さ”を貫く決意を示した。12日のDeNAとのCS第1ステージ(S)第2戦の先発へ向け、みやざきフェニックス・リーグのオリックス戦(SOKKEN)で先発。

3回3安打2失点(自責1)、5奪三振で終え「打たせて取る投球も(自分の)一つの持ち味。コースをしっかりと狙っていくことも大事だし、大胆にいくことも必要」と本番へ意識を向けた。

 1年の反省を生かす。8勝9敗、防御率4・14だった今季を「四球がすごく多かった。丁寧に攻めすぎ、打たれたくないと思いすぎたところが、そういう結果になった」と分析。カーブやスライダーを交えて打ち取る投球術も右腕の武器であり、「バットに当たって結果がどう転ぶかは分からないし、いい打者でも7回は失敗する。それくらい割り切ることが重要」。意識を大胆に変えて、白星をつかみにいく。

 しっかりと課題も整理した。不要な出塁を避けることがテーマだったが、初回先頭には四球。2回に与えた死球はその後の失点につながり、「反省するところしかない」と受け止めた。一方、球場のスピードガンが不調で球速表示こそほとんどなかったが直球でファウルを奪えた点は収穫とした。

カーブとスライダーの軌道や制球を改善点に挙げ「うまく使えると、より直球とフォークが生きる。ゾーン内でしっかりと勝負できたら、良い結果が生まれるんじゃないか」と明かした。

 CSでは過去3度先発して未勝利。加えて、昨年の最終SでDeNAに敗れた借りを返すべく燃えている。「一戦一戦が大事になってくるので、一つずつ勝ち進めたら一番」。最善の準備を尽くして、決戦のマウンドへと向かう。(小島 和之)

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