◆練習試合 巨人6―2SUBARU(6日・東京ドーム)
阿部巨人の下克上布陣が完成した。右脇腹痛でシーズン終盤に離脱していた吉川尚輝内野手(30)が6日、1軍の社会人SUBARUとの練習試合(東京D)に「8番・二塁」で約1か月ぶりに実戦復帰。
本能で飛び込んだ。5回の守備。吉川は二塁ベース寄りのゴロをダイビングキャッチして素早く一塁に送球した。惜しくも内野安打になったが、持ち味の広大な守備範囲を発揮。患部の不安を感じさせない躍動感に、阿部監督は「全く問題なさそうなのでね。何とか間に合いそう」とCSへの好材料としてうなずいた。
右脇腹痛のため9月11日以降、欠場して同14日に登録抹消。吉川が出場しなかったラスト15試合、二塁は増田大、浦田、増田陸が守り、主にルーキーの浦田が奮闘してきた。その間、吉川はG球場で必死にリハビリ。CSに間に合うか微妙な状況だったが、「トレーナーさんのおかげでここまで来られた。
今季は107試合で打率2割7分7厘。攻守で欠かせない。この日の打線は1番から丸、キャベッジ、泉口、岡本、リチャード、大城卓、中山、吉川。捕手はフェニックス・リーグで調整中の岸田が入る見込みで、打順も一部流動的な部分はあるが、決戦を前にベスト布陣が完成した。
開幕前に丸が右太もも裏の肉離れで5月下旬まで離脱。岡本は5月上旬から左肘じん帯損傷で約3か月離脱。吉川は7月下旬から腰痛で離脱し、8月下旬に1軍復帰も9月に右脇腹痛で離脱した。入れ替わるように負傷し、経験豊富な丸、岡本、吉川がそろってスタメンに名を連ねたのは14試合だけ。CSで万全の形でそろい踏みとなる。
この日は他の主力が前半で交代する中、吉川は8回まで出場。阿部監督は「明日もそうなると思う」とCS前最後の実戦となる7日のヤマハとの練習試合(東京D)でも実戦感覚の確認のために多くの出場機会を与える方針だ。