◆練習試合 巨人5―0ヤマハ(7日・東京ドーム)

 巨人の大勢投手(26)、ライデル・マルティネス投手(28)が7日、ヤマハとの練習試合(東京D)に登板して、それぞれ1回1安打無失点。CS第1ステージ(横浜)へ、期待が高まる万全の調整を終えた。

 感覚を確かめるように腕を振り抜いた2人に、仲間から拍手が送られた。まずは2―0の3回にマルティネスが2番手で登板。先頭の中前安打や四球はあったが、最速154キロを計測した直球を軸に無失点に抑えた。4回は大勢が3番手でマウンドへ。1死から右前安打を浴びたが、最速153キロを計測した直球などでアウト3つは全て三振。“マルタイリレー”で無失点に封じ、万全な状態をアピール。背番号92も「よかったと思います。順調です」と声を弾ませた。

 今季、最多セーブのマルティネスは来日後、初めてのポストシーズンだ。「非常にうれしい思い。ワクワクしますし、プレーオフの1戦目が終わった後には、たぶん実感も湧いてきて、アドレナリンっていうのもどんどん出てくるだろうなと思う。非常にワクワクしてます」と高まる思いを口にした。

移籍を決断した理由は「優勝したい。お金ではなくプレーオフに出たい」という思いから。当然、気持ちは高ぶるが、冷静さは失わない。「自分のルーチンをしっかり崩さずにやっていくっていうのは大事」。普段と変わらぬ姿勢を貫き、守護神の役割を果たす。

 46ホールドとリリーフ勝利8勝で54ホールドポイントをマークし、最優秀中継ぎ投手に輝いた大勢は「CSへ行く権利を得たので、もう日本一という最高の結果を目指して最後は笑って終われるようにやるだけ。一球一球に魂を込めてやりたい」と下克上の実現に向けて意気込んだ。頼れるタイマルリレーで日本一へとつなげる。(水上 智恵)

 【記録メモ】 巨人の大勢は46ホールドにリリーフ勝利を加えた54ホールドポイントで、初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手を獲得。マルティネスは46セーブで2年連続3度目の最多セーブに輝いた。2人がそろって登板したケースは50度あり、その試合にチームは42勝5敗3分けで勝率・894。開幕から1分けを挟み10連勝、5~6月にも1分けを挟んで13連勝をマーク。

敗戦は7月31日の中日戦が最後。8月以降、1分けを挟み15連勝で閉幕している。

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