帝拳ジムは9日、WBC世界バンタム級1位・那須川天心(帝拳)と同級2位・井上拓真(大橋)が対戦するWBC世界同級王座決定戦が行われる「Prime Video Boxing14」のサポーティングカードを発表した。IBF世界フェザー級挑戦者決定戦で、東洋太平洋同級王者でIBF同級7位の中野幹士(帝拳)が同級5位のライース・アリーム(米国)と対勝。

WBOアジアパシフィック・バンタム級王者の坪井智也(帝拳)と日本バンタム級王者・増田陸(帝拳)も、世界ランカー相手に事実上の世界前哨戦に臨む。

 中野が、「世界タイトルまでの残り試合数がはっきり見えた」と表情を引き締めた。IBF同級王者アンジェロ・レオ(31)=米国=への指名挑戦権を懸けた一戦へ「すごく気持ちが高ぶっている」と静かに闘志を燃やした。

 7、8月には、世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)のスパーリングパートナーを務めた。最強王者と拳を交え「世界を肌で感じることで、自分の足りないものも分かった。いい経験ができた」と大きな収穫を得た。

 14戦全勝(13KO)、KO率93%を誇る。「マノス・デ・アセロ(スペイン語で鉄の拳)」の異名を持つKOアーティストは「圧倒的に勝てたら一番いいが、まずは勝つこと。『中野なら世界を取れる』と思ってもらえる試合にしたい」と世界への切符をつかみ取ることを誓った。(勝田 成紀)

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