ヤクルト・池山隆寛新監督(59)が10日、都内で就任会見に臨んだ。複数年契約で背番号は88。
新監督は「緊張とメチャクチャうれしい気持ちでいっぱい」と喜びを口にしたが、57勝79敗7分けで22の借金を作った最下位からの底上げは容易ではない。最大の補強ポイントは今オフ、ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明している村上に代わる4番打者。「正直いてほしいけど、抜けてしまうと白紙のところからスタートしないといけない」。23日のドラフトでは「ホームランを打てる打者」の指名を要望。球団は創価大・立石正広内野手(21)を1位の筆頭候補に挙げている。6年間の2軍監督時代に指導した若手の登用、残留するオスナ、サンタナらを含め、3冠王の穴を埋める考えだ。
現役時に師事したのは故・野村克也さん。「準備の大事さは選手にも伝わっていると思う。監督になりました、というのはお伝えしたい」。2002年10月17日の引退試合で満員のファンに「必ず皆様の前に戻ってきます」と宣言してから23年。“ブンブン丸”が1軍の指揮官として神宮に帰ってくる。
◆池山 隆寛(いけやま・たかひろ)1965年12月17日、兵庫県生まれ。59歳。市尼崎から83年ドラフト2位でヤクルト入り。豪快なフルスイングで“ブンブン丸”の異名を取った。88年から5年連続で30本塁打以上を記録し2002年に引退。06年から楽天、ヤクルトで1軍打撃コーチ、2軍監督などを歴任した。通算成績は1784試合で打率2割6分2厘、304本塁打、898打点、1440三振。右投右打。