今オフのメジャー挑戦を明言しているヤクルト・村上宗隆内野手(25)に関する特集記事を10日(日本時間11日)、米移籍情報サイトの「トレード・ルーマーズ」が掲載した。

 ポスティングシステムを利用して海を渡る予定の村上。

同サイトは「今オフ注目のFAの1人になる見通し」とし、日本での成績などを紹介。「これまでNPBでは驚異的な長打力を示してきた」としつつ「一方で三振の多さも指摘されている」とした。22年には史上最多の56本塁打を放ち、史上最年少で3冠王。今季も故障の影響で56試合の出場にとどまりながら、22本塁打をマークした。ただ、今季は224打席で64三振(28・6%)。直近3年は28%以上が続いており「MLBの投手はNPBよりも球速、球質が上のため、移籍後はさらに三振率が上がる可能性がある。今季MLBの平均三振率は22・2%で、28%以上の打者は9人しかいない」と懸念する点を挙げた。

 スカウティングレポートでは「(三塁の)守備は平均的。将来的には一塁に回る可能性が高い」とされているという。メジャーの球団の評価が割れる可能性を示し、「長打力という明確な武器を持ちながら、三振率や守備位置には課題もある」「鈴木(カブス)と吉田(Rソックス)は村上より(日本で)高打率だったが、村上の方が長打力は上と評価されている」などとした。

 「25歳ルール」についての解説もあった。昨オフ、ロッテから同システムを利用してドジャースに移籍した佐々木朗希は23歳だったため、海外の選手の青田買いを防ぐための同ルールが適用され、マイナー契約となり、契約金は650万ドル(約10億円)だった。

「年齢制限を承知の上で若くしてMLBに挑戦した佐々木に対し、村上は25歳になるのを待って動くことで、より大きな契約金を手にする可能性が高い」とし、「12年3億2500万ドル(約463億円)で(ドジャース)と契約した山本由伸のケースに近い」と“超大型契約”になるであろうと予想した。

 移籍先の候補について、同サイトは「ドジャースはこれまでも日本人スター選手を多く獲得しており、今回も有力視されている」としながら、「ポジション的にはやや難しい」とした。一塁にはフリーマン、DHには大谷翔平、そして三塁には村上とタイプのかぶるマンシーがいるため「村上を獲得する場合、マンシーとの決別などの調整が必要となる」。それでも「ただし、マンシーの契約は2026年まで、フリーマンも2027年までのため、長期的にはフィットする可能性もある」と指摘した。

 その他には鈴木、今永が所属するカブス、吉田のRソックス、千賀のメッツ、エンゼルスやヤンキースなども挙げられた。

編集部おすすめ