チリで開催されたU―20(20歳以下)W杯で16強だったU―20代表は11日、開催地のチリから羽田空港に帰国した。帰国後に取材に応じた船越優蔵監督は「予定より早く帰ってきてしまい、すごく責任を感じている。
初戦のエジプト戦から1次リーグは3戦全勝で、全試合で無失点に抑えた。決勝トーナメント1回戦のU―20フランス代表戦も延長の末に敗れたが、最後まで果敢に攻め続けた。船越監督は「月並みな言葉かも分からないですけど、これがサッカーというか、その辺はまだまだ我々は甘かった」としつつも、他国の試合を見る中で「十分日本の方が、全てに関して優れている。今度は世界が日本を追いかけるような立場に早くなってほしいなというか、なる要素はあるなと改めて実感しました」と強調した。
日本の実力を実感したからこその反省もあった。船越監督はフランス戦の前に、チームスタッフが制作した「ベスト16の壁」がテーマの映像を選手に共有。日本代表が過去に敗れた瞬間などを見せ、ある選手からは「すごく心にきました」という言葉も受けたという。
しかし、大会後の反省の中で「例えば、『生きるか死ぬかだぞ』とか、強烈なメッセージを出したつもりだったが、逆にそれで選手が力入りすぎたのかなと。僕にもっと余裕があったら、彼らはいつも通り普通にやって、普通に勝てたんじゃないかなと」と思い直したという。自身の今回の経験を踏まえて、「今の子は普通にやったら多分普通にベスト8、4、優勝と行ける。すごく自信を持ってほしい」と、今後に期待した。