◆スポーツ報知・記者コラム「両国発」

 大阪・関西万博が13日に閉幕を迎える。まだ寒さが残る4月13日に開幕したのが、つい先日のことのように感じるほど、あっという間だった。

大屋根リングの壮大さに圧倒され、各国のパビリオンでは、これまで知らなかったそれぞれの魅力を発見することもできた。

 閉幕が近づくにつれて、未利用チケットが問題になっている。万博協会も早めの予約、利用を呼びかけていたが、「オールドメディアがネガティブキャンペーンを展開していたから」と、先延ばしにしていた理由を耳にすることも多い。確かに、開幕前や開幕当初はさまざまな問題があったことは事実だ。だが、今、開幕当時の自分の原稿を振り返ってみると「想像をはるかに超えるワクワクがそこにあった」と確かに書いてある。行ってみなければ分からない、体験してみなければ感じられないことを、私なりにストレートに伝えていたつもりだ。

 半年間、イベント取材のため通った夢洲駅に行くことも今後は減るだろう。関係者パスを取得するため、パソコンを前に四苦八苦したことさえ懐かしい。関西の電車に乗ると、公式キャラクターのミャクミャクグッズをかばんに付けている人を多く見かける。キャラクターが発表された当初は、こんなに人気が出るなんて思いもしなかったのは、私だけではないはずだ。始まりがあれば終わりがくるもの。最後まで万博の魅力を少しでも多く届けたいと思っている。

(芸能社会担当・古田尚)

 

 ◆古田 尚(ふるた・なお)2003年入社。運動部、文化社会部、整理部、事業部を経て19年から芸能社会担当に。関西ジュニア、宝塚歌劇団、映画などを主に取材。趣味は観劇。

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