ドジャースがブルワーズと戦うナ・リーグの優勝決定シリーズ(S)が、13日(日本時間14日午前9時8分)に敵地で第1戦を迎える。前日の12日(同13日)は全体練習を行い、両監督らが会見。
リーグ優勝決定Sを翌日に控えても、変わらぬリラックスモードだった。全体練習に参加した大谷は、キャッチボールなどでいつも通りの独自調整。最後は二塁ベース付近で、フリー打撃の打球を見ながらスタートを切る動作を行うなど、打球判断を確認した。
監督会見では和やかな空気の中で陽動作戦?が展開された。ブルワーズのマーフィー監督は、ドジャースナインをひたすらアゲた。不気味な“褒め殺し”の主役となったのも大谷だ。
「大谷は言うまでもなく史上最高の選手の一人だ」と脱帽すると、「彼は信じられない投手だ。先日の試合ではスプリットがゾーンの上から下まで落ちていた。驚異的だ。
続けてチームメートも称賛。「スネルが投げる試合を見るとたびたび失望させられる。本当にいい投手だ。グラスノーも山本もいい」と先発の面々にひと通り賛辞を贈ると、「最後に出てくる100マイル(約161キロ)でスプリットも投げる男(佐々木)もいる。そんなの不公平。リーグにお願いして彼を何かの理由で出場停止にできないか調べてもらうつもりだ」とまで言った。
レギュラーシーズンでは6戦全勝し、今季の両リーグ最高勝率のブ軍。だが、チームの総年俸ではド軍が約3億5000万ドル(約530億円)で30球団トップ、ブ軍が1億2200万ドル(約185億円)で22位と大きく離れている。強さは金額で決まらないと証明してきた指揮官は「過信はしていない。ドジャースは強い。
マーフィー監督とは15年にともにパドレスでコーチを務めた仲であるロバーツ監督は「マーフィーの謙遜の言葉は受け取らない」ときっぱり。シートノックや、バントシフトなど細かい練習もこなして決戦に備えた。マーフィー監督は相手に対してはあけっぴろげに語った一方で、初戦の先発は「キンタナかプリースターに任せるかもしれないし、オープナーを使うかもしれない」とけむに巻いた。VS大谷へも秘策あり、かもしれない。(安藤 宏太)