◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第1戦 ブルワーズ―ドジャース(13日、米ウィスコンシン州ミルウォーキー=アメリカンファミリーフィールド)
ドジャースのB・スネル投手(32)が13日(日本時間14日)、ナ・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第1戦の敵地・ブルワーズ戦に先発し、8回1安打無失点10奪三振と快投。最速97・7マイル(約157・2キロ)で球数103球。
2回まで完全投球。3回先頭のダービンに初安打となる中前打を許したが、1死一塁からけん制で刺すなど冷静だった。味方が1死満塁からマンシーの“中ゴロ併殺打”で先取点を逃した直後の4回も1番チョウリオ、2番イエリチから連続三振を奪って3者凡退と流れを渡さなかった。
5回まで65球で1安打無失点。6回も2つの三振を奪って3人で料理すると、チェンジアップを巧みに操り、7回も3者凡退。8回2死からフリリックをカーブで見逃し三振に斬り、圧巻の17者連続アウトでマウンドを降りた。四死球もなく、唯一出した走者はけん制でアウトにしたため、打者24人で8回を投げ切った。今季両リーグ最高勝利のブルワーズ打線を制圧し、これで14回連続無失点となった。今年のポストシーズン(PS)は3試合で防御率0・86だ。
レギュラーシーズンでは11試合で5勝4敗、防御率2・35だった左腕だが、PSでは先発の柱としてフル稼働。レッズとのワイルドカードシリーズ第1戦では7回4安打2失点9K、フィリーズとの地区シリーズ第2戦では6回1安打無失点9Kといずれも好投して白星をマークしていた。
この日の試合前、ロバーツ監督は今季から加入したスネルの存在について「大きい。彼は正真正銘のエースであり、いつもマウンドで最高の選択肢になると感じさせてくれる。さらに由伸(山本)が今年一つ(投手として)階段を上り、タイラー(グラスノー)が復帰して好投していることも大きい」と断言した。
過去2度のサイ・ヤング賞の実績を誇り、5年総額1億8200万ドル(約273億円=契約発表時のレート)で獲得したスネルは今季、左肩炎症で4月から約4か月離脱したが、指揮官は「シーズン後半に強くするために温存した。その分シーズン前半では他の投手に負担がかかってしまったが、今となってはベストの形になっている」と話していた。