J2北海道コンサドーレ札幌DF宮大樹(29)が、19日のアウェー・富山戦で8試合ぶりに戦線復帰する可能性が16日、浮上した。宮の沢で行われた紅白戦で主力組にも入り、体を張って守り、大声で周囲を動かすなど、存在を示した。
8月9日の長崎戦で右太もも裏を肉離れした。9月25日に部分合流を果たし、状態向上を図ってきたが、患部の状態が思わしくなく、今月12日の紅白戦でのプレーは回避した。目標に定めてきた富山戦出場に暗雲が立ちこめたが、患部の不安が消え、思い描いていた通りの復帰戦が見えてきた。
試合からは2か月以上離れているが「ぶっつけ本番にはなると思うけど、試合勘とかはあまり気にしていない」と言い切った。その裏付けにあるのは経験。J1福岡でプレーした2023年5月、今回同様に筋肉系の負傷から約2か月ぶりの復帰となった鳥栖との「ダービーマッチ」に実戦を挟まずに先発。0―0の引き分けに持ち込んだ。「こういうことはキャリアの中でもやってきたので」。自信を持ってピッチに立つ。
6月にJ1名古屋から期限付き移籍後、7試合でDFの中心を務め、勝ち点13を積み上げた。186センチの体を生かした守備力と的確な上に士気を高められるコーチングは、2連敗中のチームを上向かせるための好材料となる。「今は粘り強さみたいなのが少し欠けてるかなと思う」。
残り6試合でプレーオフ圏の6位とは勝ち点10差。宮は「厳しいかもしれないけど」と漏らしつつも、こう続けた。「プロである以上、負けて良い試合なんて1試合もない。どんな状況でも応援してくれる人はいるし、この週末が楽しみで過ごしてるサポーターもたくさんいると思う。『そういう人たちのために』と言ったらきれい事に聞こえるかもしれないが、常に勝ち点3をとり続けようとする集団でいないと」。可能性ある限り、ファイティングポーズは一切緩めず、目の前の戦いに全力を尽くす。