ドジャース・大谷翔平投手(31)が15日(日本時間16日)、本拠地・ドジャースタジアム(ロサンゼルス)で行われた全体練習終了後に異例のフリー打撃を行った。屋外ではキャンプ中の2月12日以来、今季2度目。
全体練習が終わり、人もまばらになったグラウンドに、音楽が鳴り響いた。「Feeling Good」。大谷の登場曲だ。バットを持って大谷が打撃ケージの中に入ると、1球目は空振りでナインを笑わせたが、32スイングで14本がサク越え。最終5セット目には、右翼席最上段の屋根を直撃する推定飛距離150メートルの特大弾も放った。見守っていたロバーツ監督、フリーマン、カーショーらも「ワォ!」と目を丸くして声を張り上げた。
大谷の屋外でのフリー打撃は極めて異例だ。23年は4度で昨季はなし。今季は2月に1度だけ。
21年頃から、シーズン中にフリー打撃を行うことは、ほぼなかった。以前に「マイナスになることの方が多いと思う。中(室内)の方がやりやすい」と意図を語っていた。一方、行う意味については「飛ばす感覚は、中ではあまりできない」と口にしたことも。7戦連続本塁打なし。待望の一発へきっかけを探っていることは間違いない。
地区S以降の6試合は25打数2安打。ロバーツ監督も「あのようなパフォーマンスではワールドシリーズは勝てない」と注文をつけた。猛ゲキに応えるように、力強いスイングを繰り返した。
チームはリーグ優勝決定Sで2連勝。16日(日本時間17日)に第3戦を本拠地で迎え、17日(同18日)の第4戦は先発登板する予定。「そこにまずはフォーカスして臨みたい」。打撃練習前にはブルペンで30球を投げて調整。二刀流でチームを頂点に導くべく、最善の準備を整えていく。(安藤 宏太)
◆大谷翔平に聞く
―左投手と対戦が多い。
「分かっていること。そこでしっかり打てるかもそうだし(後続に)いい形でつなげるのが基本的な役割」
―打撃の修正点は。
「ストライクをしっかり振って、ボールを見逃すということ。まず打席のクオリティーをしっかり高めていく。
―登板翌日の打撃結果が良くない。
「もちろん(二刀流を)やらないよりは、やっている方が体力的にきつい。それはシーズン中も同じ。直接的に関係しているか分からないし、体感的にはそうではない。あまり関係はないのかな」
―第7戦で救援起用もあるとロバーツ監督が言っていたが。
「その(先発する第4戦)先はあんまり特には考えていないですし、『行け』と言われたら、行く準備だけできれば十分かな」
―佐々木の成長は。
「本当に頼もしい投球を毎試合してくれている。ベンチにいるみんなも信頼して送り出している。安心して見られる」