女優・吉永小百合が17日、大阪市内で、世界最高峰のエベレストに女性で初めて登頂に成功した登山家・田部井淳子さん(2016年没、享年77)がモデルの女性を演じる主演映画「てっぺんの向こうにあなたがいる」(阪本順治監督、31日公開)の合同記者会見に、天海祐希とともに出席した。
吉永は田部井さんと2012年にラジオ番組で共演しており、印象について「とにかく明るく、何でも話してくださいました。
劇中では佐藤浩市との仲むつまじい夫婦姿も印象的だ。吉永は「浩市さんは高所恐怖症だっておっしゃって、富士山どうなるかしらってとても心配してたんですね。ところが7合目まで行って私を引っ張ってくださるところがあったんです。めちゃめちゃ力強い力で私を引き上げてくださって。だから高所恐怖症っていうのは三味線(を弾く)だったんです」と明かした。また、病気の薬の副作用で、料理ができなくなったシーンでは、佐藤が文句を言いながらも手際よく料理をしており「普段やってらっしゃるのか、奥様に教わってるのか謎なんですけど、何かもう安心して夫婦の関係をお互いに演じられたという感じでした」と振り返った。
吉永演じる純子を見守る盟友・悦子を演じた天海は「普段から私、図図しいので、小百合さんに色んなことを聞いたり、小百合さんこうですよとか、こうしましょうとかってやっているのが、そのまま出ているんだと思います。それを許してくださる方」とにっこり。吉永は天海との7年ぶり3度目の共演に「いつも500字くらいメールが来て、私は50字くらいしか返せないんですが、一切誤字脱字がなく来るんです。私はちょっと間違えたりするので恥ずかしいんですけど、それで励まされることがとても多いんです」と息ぴったりの様子をみせた。
2人で悪い役をやってみたいと阪本監督におねだりするシーンも。最後に吉永は「これからもしっかりと一歩ずつ田部井淳子さんのように歩いていきたいと思いますし、この映画をたくさんの方に見ていただいて、そして皆さんがそれぞれご家族のこととか、お友達のこととかいろいろなことを考えて、これからまた楽しくしっかりと生きていらっしゃればいいと思っています」と呼びかけた。