J2北海道コンサドーレ札幌DF西野奨太(21)が、3戦ぶり復帰舞台で闘争心を前面に押し出していく。札幌は17日、アウェー・富山戦(19日)に向け、宮の沢で冒頭15分のみ報道陣に公開しての練習後、戦いの地へと向かった。
西野は9月20日の徳島戦(2〇1)で左ふくらはぎを打撲。「血の塊ができた状態」となった。MF高嶺、DF高尾に次いでチーム3番目となる1987分、ピッチに立ってきただけに、出場の継続を目指していた。しかし、「100%の状態でプレーできないと、重要な局面で迷惑をかけてしまうかもしれない」と同月27日の仙台戦(0●2)前日に苦渋の決断。直近2試合を欠場している。
完治に努めたことで「ケガ前と同等の体の動きになった。完璧です」と笑うほど、状態は好転。富山戦での復帰にこぎ着けた。西野が欠場した2試合は連敗。「上から見ていて思ったのは、ボールを取り切るシーンが少ないなと。後ろでもっとアタックして奪い取ることができたら、前の選手ももっとプレスをかけていこうとなってくれる。相手に蹴らせたら後は回収するからと、前線の選手に安心感を与える強度は自分が一番出せるところ。
戦線離脱中にプレーオフ圏の6位との勝ち点差は10に離された。富山に敗れると、2位以内に与えられるJ1自動昇格の可能性は完全に消滅する。苦境に立つも、現状打破へ、西野は何をすべきか理解している。「消極的になったら負けるというのは、今季のこれまでの戦いが物語っているので。残り6戦、毎試合毎試合、色んな部分でトライして、アクションを起こすサッカーができたら、何か起こるかもしれない。それを信じてやりたい」。主軸としての自覚を闘志全開のプレーで示し、難局を乗り越えに行く。