巨人・泉口友汰内野手が17日、危機感を胸に再始動した。自主練習のためジャイアンツ球場を訪れ、ダッシュ、スローイング、マシン打撃で一人黙々と汗を流した。

今季は開幕2軍スタートから一気に正遊撃手の座を奪い、キャリアハイの133試合で打率3割1厘とブレイク。出塁率3割6分2厘、154安打、得点圏打率3割4厘とチームトップの成績でけん引した。

 それでも「もっとやれた、もっとチャンスで打てたかなって。自分の中で、勝利に近付くような1本を打てなかった印象がすごくある。来年はチャンスで、勝負強い打撃ができるようやっていきたい」と口にした。

 1年目から打率を1割アップさせ、才能が開花したプロ2年目。「色々ありすぎて一言で表せないというか。開幕2軍でしたし、目の前の試合を必死に…全く想像してないシーズンでした。3割いったことはすごく自信になった」。そう振り返った上で「周りからも言われますけど、成績は、続けて残していかないといけない。今年だけにならないように、来年が大事と思ってます。自分の中ではチャンスでない場面で(安打を)結構稼いでいたような印象。

全ての面でレベルアップしたい」と3年目の進化を見据えた。

 その中で飛躍の兆しをつかんだ一打には、4月9日・DeNA戦(横浜)で放った右翼席への豪快な1号本塁打を挙げた。今季初スタメンで2安打と結果を出し「一番最初にスタメンで使ってもらった試合でホームランを打てたのがよかったと思う」。一方で悔いの残るゲームについては「結構あるんですよ」。7月9日の中日戦(福島)は鮮明で、1点を追う9回2死満塁の好機で左飛。最後の打者となり「すごく打ちたかったな、という思いは(今も)持ってます」と唇をかんだ。

 球団では19年坂本勇人以来、入団2年目以内に限れば11年長野久義以来、14年ぶりの「3割打者」となったが「全ての面でレベルアップしていきたい」。DeNAとのCS第1ステージは9打数無安打。チームも終戦し「本当に勝ちたかった。来年は日本一に貢献できるように」と改めて目標を定めた。「あまり休むのが好きじゃないというか、休むと不安になっちゃうので。常に動いておきたいのが僕の気持ち」とさらなる高みを目指してバットを振り込んだ。

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