◆米大リーグ ナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦 ドジャース5―1ブルワーズ(17日、米カリフォルニア州ロサンゼルスードジャースタジアム)

 ドジャースが17日(日本時間18日)、球団史上初めてナ・リーグ優勝決定シリーズを無敗で突破し、4連勝での2年連続となるワールドシリーズ進出を決めた。レギュラーシーズンで今季両リーグ最多97勝を挙げたブルワーズを圧倒した。

 大一番で大谷翔平投手(31)は「1番・投手、指名打者」で出場すると、打っては初回に先制点をたたき出す先頭打者本塁打など3本塁打を放ち、投げても7回途中で100球を投げ、2安打無失点、10奪三振の快投を見せた。

 大谷は「素晴らしいチーム相手に勝ち切ることができて、今日何とか決められて良かったなと思います」と振り返り、「本当に今日決めるんだという気持ちでみんな臨んでいたと思うので、終始いいゲーム運びができたと思います。ここまであんまり打てていなかったので、1試合だけこういう形で貢献できましたけど、ホームランだけじゃなくて四球を含めて、1打席1打席いい打席を送りたいと思います」とNHK中継のインタビューに答えた。投球については「最後の回、7回やっぱり投げ切りたかったんですけど、嫌な流れの中でベシアが素晴らしい投球をしてくれたので本当に助けられたなと思います」と感謝し、今年のチームの強さを「本当に一人一人がチームのために1打席1打席、1イニング1イニングプレーしてると思いますし、それがいい形で全部試合の中で表れてるのかなと思います」とした。

 4日(同5日)の地区シリーズ第1戦、敵地・フィリーズ戦以来、中12日でのマウンドに上がった大谷。1回表は先頭のチュラングに四球を与えたが、3者連続三振で好発進を切った。すると1回裏先頭の1打席目に先発左腕・キンタナから右翼席へ先制の先頭弾。打球速度116・5マイル(約187・5キロ)、飛距離446フィート(約136メートル)、打球角度25度の一撃は、9試合、41打席ぶりにのアーチで、登板日ではメジャー初の先頭弾にもなった。

 さらに4回まで1安打無失点投球を見せて迎えた3―0でリードした4回2死走者なしの3打席目。カウント3―1から2番手右腕・パトリックの内角低めカットボールを捉えると、右翼席上段へ打球速度116・9マイル(約188・1キロ)、飛距離469フィート(約143メートル)の特大弾を運んだ。打球は屋根に当たって球場外に飛び出す場外弾。圧巻の一打を見たフリーマンら同僚は思わず頭を抱えるほどだった。

 5、6回の2イニングは4三振を奪うなど2イニング連続の3者凡退。4―0の7回に四球と中前安打で無死一、二塁となって100球となって降板し、マウンドを左腕のベシアに譲り、後続を抑えて本塁は踏ませなかった。

 まだまだ勢いが止まらないのが大谷。マウンドを降りた後の7回1死走者なしの4打席目もメギルの98・9マイル(約159・2キロ)を捉えて中堅左に打球速度113・6マイル(約182・8キロ)、飛距離427フィート(約130メートル)で3発目を運んだ。1試合3発は24年9月19日(同20日)の敵地・マーリンズ戦以来自身2度目だ。フリーマンはベンチに戻った大谷に大きくお辞儀をして出迎えた。

 ドジャースはそのまま逃げ切ってレギュラーシーズンで6戦全敗だったブルワーズに4連勝してワールドシリーズ進出が決定。リーグ優勝決定シリーズ17度目で、球団初の無敗突破となった。球団史上初の2連覇へ向けてまた一歩前進した。

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