女子フットサルの最高峰リーグ「メットライフ生命女子Fリーグ 2025―26」は、今月25、26日に行われる第13節の全5試合(神戸市立中央体育館)を「メットライフ生命女子Fリーグ タイトルパートナー記念DAYS」として開催する。スポーツ報知のニュースサイトでは、「特別連載」として冠試合の盛り上げに欠かせない3人を紹介。
「メットライフ生命女子Fリーグ タイトルパートナー記念DAYS」の注目カードは、SWHレディース西宮とアルコ神戸による「兵庫ダービー」。本拠地・神戸市立中央体育館で行われる大一番を前に、高橋は言葉に力を込めた。
「地元ということで、どちらも負けられない試合になると思ってます。アルコとしては(今季は)ホームゲームで負けていないところもあるので、絶対負けられない。兵庫ダービーということで、応援してくださっている方や色んな方から声をかけてもらえる。たくさんの応援のなかで勝利を収めたいです」。
今季のレギュラーシーズンは10試合で7ゴール。ファイナルシーズンを含めて14戦8発だった昨季以上に結果を残している。
「(去年に比べると)得点は決めている方かなと思いますが、やはり接戦で決めきれないところはまだまだ。シュートは打っているけど決めきることができていないので、得点力・決定力は課題として意識しています」
誰にも負けない武器はドリブル。
「プレーの特徴は縦への推進力。それ一本です。それしかない(笑い)。チームメートからも『(ボールを)持ったらいけ!』とは言われているので。小学生の頃からずっと(アルゼンチン代表の)メッシが好きで、メッシのドリブルはずっと見ていました。最近は(男子日本代表の)三笘選手のドリブルも見ています。どんなステップを踏んでいるのか、とか。三笘選手の本も読んだりして勉強しています。相手の重心を見てドリブルしようと思っているので、タイミングのずらし方とかは参考にしていますね」
昨年11月に日本代表に初選出されると、第1回フットサル女子W杯(フィリピン)への出場権をかけた5月のアジア杯では準決勝、決勝で連続ゴール。悲願のアジア初制覇に貢献し、“シンデレラガール”として存在感を示した。
「(代表には)ベテランの選手や目標にしている選手が多くいるなかで、最初は不安や緊張がありましたが、やっていくうちに色んなことを知ることができた。
ドリブル突破に加え、持ち前の勝負強さは翌月に迫ったW杯へのメンバー争いにおいても大きなアピールポイントとなる。W杯前、最後のリーグ戦となる西宮戦で結果を残すことができれば、大舞台へも弾みがつく。
「そうですね…(W杯へ)良いイメージをもって行きたいところではあります。アジア杯は日本の方がランク的に上で、点を奪うことに重きを置いていましたけど、W杯となると強豪国相手に自分たちがボールを保持できる時間は限られてくる。1つ1つのプレーでミスを減らしていかに攻撃に移れるかと、海外の選手は速いのでスピードに負けない体作りも大切かなと思っています」
現役の小学校教諭でもある高橋。学校での勤務を終えると、奈良県から神戸の練習場まで約2時間かけて移動している。Fリーガーとの二刀流について、児童たちの反応を聞くと笑みをこぼした。
「自分から言うことはないんですけど、サッカーやフットサルを好きな先生がYouTubeの映像を(児童に)見せてくれたりして。最近はTikTokもあるので、それで子どもたちが『見たで、見たで』って言ってくれたりします」
W杯までは残り約1か月。児童からの応援、エールは何よりのモチベーションとなる。
「『今週も試合?』とか『点取ってきてや!』って言ってもらえるのがすごくモチベーションになっています。
◆高橋 京花(たかはし・きょうか)1998年8月26日、奈良県生まれ。27歳。小学校1年生からサッカーを始め、高校は岡山・作陽高でプレー。22年に奈良県内のフットサルチーム「バディフットサルクラブ」に加入。24年からアルコ神戸に所属する。今季のレギュラーシーズンの成績は10試合7得点。158センチ、48キロ。右利き。趣味は温泉巡りで、お気に入りは奈良・宇陀郡にある「お亀の湯」。