歌手の倖田來未が18日、都内でデビュー25周年イヤーアニバーサリーツアー「KODA KUMI 25th ANNIVERSARY TOUR 2025 ~De‐CODE~」(京王アリーナTOKYOメインアリーナで18日、19日・大阪城ホールで12月13日、14日)の初日公演を開催した。

 開幕曲は最新曲の「CUBE」。

宙づりのキューブに乗りながら、セクシーな衣装に身を包んで登場すると、会場を埋め尽くした約8000人の観客は大歓声。「ついて来い東京!」とシャウトすると、さらにボルテージが上がった。

 00年12月6日ファーストシングル「TAKE BACK」でメジャーデビューしてから25年。ツアータイトル「De‐CODE」には、「これまでの自分を一度ゼロに戻し、再構築する」という思いと「未来に進むための分岐点」という意味が込められている。

 自身のキャリアを彩ってきた代表曲「キューティーハニー」や「愛のうた」から今年8月にリリースしたEP「De‐CODE」のリード曲「ChaO!」まで全28曲を披露した。

 胸元に大きなリボンをあしらったかわいい衣装でキューティーハニーを披露する際には「すごいキューティー私!」と自身も歓喜の様子。観客をステージに上げての歌唱となった「Moon Crying」では涙を見せる場面もあった。

 アンコールでは「改めまして我らがスター倖田來未です!」と自己紹介。「25周年イヤーをむかえさせていただきました。あっという間でした。10年ぐらい歌えたら幸せだなと思いながら歩んできたんですが、こんなにあったかいファンの皆さんのおかげで25年を迎えられそうです。ありがとうございました!」と改めて感謝を伝えた。

 また、自身が歩んだ25年について「倖田來未を辞めようと思ったつらい時期もありました」と振り返り、「今で十分幸せなんよ。幸せ者やなと思う。やっぱり私は『みんなと過ごしていきたい』、『倖田來未というコードを刻みたい』とこういうライブをやるとすっごい思います」とツアータイトルに掛けて語り、涙。

 最後は、「30周年までがんばりたい。30周年に向けて倖田來未これからも走り続けたい」と未来を見据えた。

 公演後には取材に応じた倖田。20周年の時は新型コロナ禍だったため、思うようなツアーにはならなかったことに触れつつ、「私の元々の性格は自分で自分を肯定するというのはどうしても(苦手)…。だけど、こういう周年は自己肯定を大いにやっていいというか、『おめでとう』と自分自身に言ってあげていいっていうのをすごく感じる。そういう意味では、今日のライブをやらせてもらえて、倖田來未でいてよかったと改めて思った」と改めてこの日の公演開催の喜びをかみしめた。

 四半世紀となる自身の歩みの長さについては「びっくり!」と驚いた様子。引き際についても「自分が退くタイミングっていうのは、自分自身できっと決めるものだと思う。プロレスを見に行って、引退する方を見たりすると、『自分の退く時っていつなんだろう』ってやっぱり感じるところではある」と自ら触れつつ、「今日ステージに立たせてもらって30周年まで頑張りたいと思った」と改めて目標を掲げた。

 息子も公演を見守っていたという。倖田の代名詞である“エロかっこいい”については「セクシーなファッションは子供が生まれたタイミングでやめようと思ったんです。やっぱり男の子なんで、気にするじゃないですか」と笑いながらも「でも、自分がやりたいことっていうのをやり続けていれば、家族もやっぱり応援してくれる、認めてくれる。気づいたら42歳までエロかっこいいやってきたなって感覚があるので、『かっこいい』って言ってもらえる姿で居続けられるのであれば、これからもきっとやり続けるんだろうなと思います」と力強く継続宣言。

 倖田は12月21日から全国7都市12公演となるKODA KUMI Dinner Show 2025―2026「Love&Songs」を開催する予定だ。

 これからやりたいことは。「ファッションも音楽も演出も、子供やファンの皆さんが見たことのないものをやっていけたら。動くエンターテインメントランドみたいな人でいたい」。“くぅちゃん”はまだ見ぬ世界を目指して倖田來未であり続ける。(瀬戸 花音)

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