東京六大学野球秋季リーグ戦第6週第1日▽慶大7―4立大(18日・神宮)

 慶大が立大に先勝した。2-2で延長に突入。

延長10回2死一、二塁のピンチでエース兼主将の外丸東真(4年=前橋育英)が3番手で救援。危機を脱すると、11回に打線が一挙5点のビッグイニング。その裏を逃げ切り、慶大投手史上16人目となる通算20勝(14敗)をマークした。

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 延長11回、3時間37分に及んだ死闘。ゲームセットのマウンドには、外丸の雄姿があった。快投ではなかったが、勝利をたぐり寄せた。エースの意地だった。

 「前に投げてくれた投手が粘って、最後に勝ち越しという形で勝てた。みんなからもらった勝ちだと思います」。功は他人に譲るのが、外丸らしかった。

 前橋育英では3年夏の群馬大会決勝で健大高崎に勝利し、甲子園に出場。慶大入学後は1年春にリーグ戦で初勝利を挙げ、2年からエース格に。

2年秋は6勝無敗と無双して、ベストナインを獲得。リーグ優勝&明治神宮大会制覇の原動力となった。

 だが3年秋にはけがで戦線離脱を余儀なくされるなど、道のりは順風満帆ではなかった。それでも強い気持ちで復活を遂げ、大台にたどり着いた。

 「調子のいいシーズンも、うまくいかないシーズンもあったので。チームになかなか勝ちがつけられない時期もありましたし。20勝という勝ちを積み重ねることができて、率直にうれしい気持ちです」

 戦いは続く。チームに勝利をもたらす投球こそ、外丸の真骨頂。もっともっと貪欲に、勝ちに行く。(加藤 弘士)

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