◆明治安田J1リーグ 第34節 川崎5-3清水(18日・等々力)

 清水エスパルスはアウェーで川崎と対戦し、3―5で敗れた。前半37分までに4点を奪われるなど、今季ワーストの5失点。

後半から2トップに形を変え、FW北川航也(29)のJ1では7年ぶりの2ケタ得点となるPKなどで反撃したが、序盤の失点が重すぎた。今カードは15年から15戦勝ちなし。直近は4戦勝ちなしで順位は14位に後退した。次は25日、ホームで東京Vと対戦する。

 KO負け寸前から殴り返したが、相性の悪さは覆せなかった。対川崎はこれでリーグ15戦勝ちなし。清水・秋葉忠宏監督(50)は「中を締めるといった基本ができないと、フロンターレ相手ではこうなる」と今季最多失点に顔をしかめた。

 序盤はサンドバックだった。DF金眠泰(31)がアクシデントで急きょ欠場。要を失った守備は崩壊し、3バックにも関わらず中央を簡単に突破され失点を重ねた。前半アディショナルタイム(AT)、古巣から反撃の1点を奪ったMF小塚和季は「混乱している間に取られた」と悔やんだ。

 後半は北川らが投入され、4―4―2にシステム変更して攻勢を強めた。

2点差の同15分にはPKの絶好機を得たが主将のシュートは相手GKがセーブ。同AT、この試合2度目のPKを迎え「葛藤があったけどここで蹴らないと2度と蹴れなくなる」と、覚悟を決めて左隅に放り込みシーズン10点目を挙げた。

 後半途中からはカピシャーバを左サイドバックに回すなど捨て身でぶつかっていったが、さすがに序盤の大量失点は取り返せなかった。残り4試合。14位に後退し、目標の10位・C大阪とは勝ち点5差に開いた。指揮官は「立ち直った姿を見せるためにも歯を食いしばってトレーニングしたい」と語気を強めた。

(武藤 瑞基)

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