◆サッカー◇全国高校選手権静岡県大会 ▽4回戦 常葉大橘6-1磐田北(18日・常葉GF)

 決勝トーナメント(T)の切符を懸けた1次T4回戦が行われ、第2シードの常葉大橘が磐田北に6―1で快勝。主将のMF長橋聖悟(3年)が2戦連続2得点と攻撃を引っ張った。

加藤暁秀は静岡とのノーシード校対決を制した。決勝Tは20日に抽選会が行われ、25日にスタートする。

 橘の頼れる主将・長橋が大量得点の口火を切った。前半32分、中央でこぼれ球を拾うと、少し前に出ていた相手GKの位置を見極めて、「コースが空いていた」とゴール左上隅へ冷静にコントロールショット。その2分後にも鋭いシュートでネットを揺らし、チームを勢いづけた。

 序盤は中央を固めた磐田北の守備を崩せずペースをつかめない。そこで動いた。それまではトップ下でパスを回し、後輩たちの攻撃を支えていたが、「みんな調子がよくなかった」と積極的に前に出た。試合の状況を確認しながらのギアチェンジ。新井裕二監督(42)は「精神的に成長した」と目を細めた。

 新チーム結成時は「感情をコントロールできなかった」と長橋は振り返る。調子の悪いときは下を向いていた。

しかし経験を重ねて「何がチームに最適か」を一番に考えるように変わった。粘り強さが増し、県ユースAリーグでも白星が増えて、現在は首位。プリンス復帰も見えてきた。

 8年連続で決勝T進出を決め、もちろん目指すのは2012年以来13年ぶりの優勝。「中学も高校の女子も全国に行った(総体準V)ので、自分たちも」。高い攻撃力を生かして勝ち進む。(里見 祐司)

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