放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は21日、日本テレビ系バラエティー番組「月曜から夜ふかし」(月曜・後10時)について「放送倫理違反があったと判断した」とする意見書を公表した。
3月24日放送回の「この春上京する人へのアドバイスを聞いてみた件」の企画において、中国出身女性の街頭インタビューでカラスを巡る発言を意図的に趣旨を変えて編集。
同委員会は日本テレビ、制作会社の関係者にヒアリングを行った結果を報告。放送倫理違反の判断に至った経緯について「取材対象者が発言していない内容を発言したかのように、事実に基づかない虚偽の内容を放送した。その結果、想定外の誹謗(ひぼう)中傷にもさらされる事態となった」と説明した。
同番組は3月27日に公式サイトなどで、中国出身の女性が話した内容を意図的に編集していたことを報告し、謝罪した。街頭インタビューを中止していたが、5月12日に「再発防止策を実施できる体制が整った」ため、街頭インタビュー再開を発表。9月に入って、10月以降の放送継続も明言した。
BPOの意見書公表を受け、日本テレビはコメントを発表した。「本日のBPOの意見を真摯(しんし)に受け止めております。ご指摘をふまえて、再発防止に向けた体制の強化や社員・スタッフの研修に取り組み、今後の番組制作にいかしてまいります」とした。