ドジャースのワールドシリーズ(WS)の対戦相手が20日(日本時間21日)、ブルージェイズに決まった。3勝3敗で迎えたア・リーグ優勝決定シリーズ(S)第7戦で、逆転勝ちした。
2年連続世界一を目指す大谷の、最後の相手が決まった。ブルージェイズがア・リーグ優勝決定Sを突破。24日(日本時間25日)から始まるWSに、1993年以来32年ぶりに駒を進めた。今季は8月8~10日に対戦し、3戦連続マルチ安打で2発を放つなど13打数7安打で打率5割3分8厘。通算でも33試合で11発を放つなど、好相性を誇る。
大谷にとっては浅からぬ因縁もある相手だ。FAだった23年オフに、ドジャースなどと並んで移籍先の最終候補まで残った。12月の争奪戦最終盤、米国の敏腕記者が、アナハイムからトロントへのチャーター機に大谷が乗り込んだという情報を発信。真相は全くの誤報だったのだが、24年4月にトロントでの試合では、獲得の期待を抱いたブ軍ファンから大ブーイングを浴びせられた。それでも「僕がブルージェイズのファンだったら普通にブーイングすると思う」と意に介さず、本塁打も放った。
ブ軍は借金14で地区最下位だった昨季から、今季はア・リーグ最多の94勝で10年ぶりの地区優勝とV字回復。先発は34歳で5年連続2ケタ勝利のガウスマン、通算221勝の41歳シャーザー、20年サイ・ヤング賞のビーバーに24年ドラ1で、22歳の超有望株イエサベージも加わる強力な布陣だ。
投手・大谷にとっては脅威の打線だ。チーム打率2割6分5厘で30球団トップ。主砲は21年に大谷に競り勝って本塁打王になったゲレロで、今PS11戦6発と絶好調。大谷とは両リーグの“優勝決定シリーズMVP対決”となる。第7戦で逆転3ランのスプリンガーはPS通算78試合出場で23本塁打と大舞台での勝負強さを誇る。両者との対戦成績はこれまでゲレロに8打数3安打(2本塁打)の3割7分5厘、スプリンガーには15打数7安打(2本塁打)の4割6分7厘と苦しめられてきた。
この日、本拠での全体練習では、大谷はグラウンドには姿を見せず、屋内で調整したもよう。クラブハウスの中心にはリーグ優勝決定Sで獲得したMVPのトロフィーが置かれ「TEAM EFFORT」(チームの努力)と書かれた紙が置かれていた。今季のミッションと掲げたWS連覇。