◆プロボクシング ▽ミニマム級(47・6キロ以下)6回戦 ●荒竹一真(3回TKO)坂田一颯〇(10月21日、東京・後楽園ホール)

 アマ8冠のスーパーホープ・荒竹一真(22)=大橋=が、日本ミニマム級8位・坂田一颯(21)=S&K=に3回2分3秒TKOで敗れ、プロ2戦目で初黒星を喫した。

 戦績は荒竹が1勝(1KO)1敗、坂田が4勝(2KO)1敗1分け。

 荒竹は3回、右フックカウンターでダウンを奪われると、再開直後、連打をまとめられ2度目のダウン。ダメージが抜けきらないまま、続けて右フックで3度目のダウンを喫し、レフェリーがノーカウントで試合をストップした。

 リングサイド最前列には、荒竹が心酔する同門の先輩・世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が応援に駆けつけていたが、まさかのKO負け。荒竹は担架でリングから運ばれた。

 荒竹は今年5月に2回TKO勝ちでプロデビュー。井上の9月14日のムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との防衛戦前には約3週間ともに練習を行い、試合直前にはマスボクシング(軽めのスパーリング)の相手も務めていた。

 スーパーホープに快勝した坂田は「打ち終わりを狙っていた。タイミングよくパンチが入ってくれた。試合前から不利だとは分かっていた。判定では負けると思っていたので、倒す気持ちだった」と勝利をかみしめた。

 熊本市出身で、同郷の元IBF世界同級王者・重岡銀次朗さんのスパーリングパートナーを務めていた。重岡さんは5月の世界戦後に急性硬膜下血腫のため緊急開頭手術を受け、現在は故郷・熊本県内の病院でリハビリを行っている。

 坂田は「スパーリングパートナーとして呼んでもらっていた。きょうはそれも含めて、全部(練習してきたことが)出たのかなと思う」と話し、「まずは日本かアジアのベルトは絶対に取りたい。それに向けて頑張っていかないと」と地域王座獲得を見据えた。

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