タイサッカー協会は21日、同国代表の石井正忠監督との契約を解除したと発表した。

 同協会は契約解除について、監督の指導方針と協会の方針が一致しなかったこと、23年12月の就任以降30試合で16勝と成績を残せなかったことを理由に挙げた。

石井氏とは会談も行っていると説明し、「石井正忠氏がタイ代表のレベルを向上するために尽力してくれたことを感謝する」と感謝を伝えた。

 一方で、石井氏からは不満の声が漏れた。同氏は自身のインスタグラムのストーリー機能を更新し、21日の10時に「2試合の台湾戦の振り返りをしましょう」と呼ばれたことを明かすと、「そこで振り返りが終わった後、『本日契約解除する』と突然言われた。理由は『各年代のスタッフを変えたいから』?という理由で」と伝えられたという。

 石井氏はそこで「気持ちの整理が出来ないので、『また次回話をしましょう』と同意とサインはしなかった」というが、協会は本人の同意なしに解任を発表。「何て不誠実な人たちなんだろう」と怒りを込めてコメントした。その上で、タイ代表を応援してくれた方への感謝もつづった。

 現役時代を鹿島、福岡で過ごした石井氏は、98年の引退後に鹿島で指導者生活をスタート。15年途中から同チームの監督を務めると、16年のJ1制覇を含めて合計3回のタイトル獲得に導いた。20年から複数のタイのクラブの監督を務めた後に、23年12月より同国の指揮官に就任していた。

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