サッカーJ1東京Vが23日、清水戦(25日・アイスタ)に向けて非公開で全体練習を行った。

 ここ2試合は、いずれも降格圏にいた湘南、新潟に1―0で勝利。

残り4試合の時点で勝ち点42で、降格圏の18位横浜FCとの勝ち点差は「10」。残留ラインとも言える勝ち点「40」を超え、14位の清水戦に勝利すれば自力でJ1残留を決めることが出来る。それでも、城福浩監督は「すごく危機感を持って戦ったここ何試合かがあって、勝ち点は40の大台という言い方がいいかね、我々は満足していないですけど、そこに乗せた後、そこからグンと伸びるチームと、足踏みしているチームがあるんですよね。それくらい、自分たちが立たされた立ち位置の中でやりきるのか、言い方は分からないですけど、ちょっとホッとするのか。おそらくそれがスプリント1本、あるいは靴一足分寄せて戻るのか、寄せずに戻らないのかという、おそらくちょっとしたことでゲームの緩みが出てくると思うので、対戦相手というよりも自分たち次第だなと。この勝ち点になって緩むチームなのか、今シーズン悔しい思いをして、ここまで戦ってきたことをしっかり証明するチームなのか。我々次第かなと思います」と気を引き締めた。

 苦しんだシーズンの全ての始まりとなったのは、今季の国立で迎えた清水との開幕戦。23年のJ1昇格プレーオフ決勝のリベンジに燃える相手に0―1で敗れたことからだった。指揮官も「我々が2年目で、相手がそれこそ1年前のリベンジを果たすべくJ1の舞台に上がってきたというような、そんな舞台にしてしまったというか。そういうカードになったのであれば、そういうストーリーは誰もが描けたと思う。それをはねのける力がなかったのは、相手の力が上回ったのか、我々がJ1にいることが当たり前だと思って、5万の観衆の前でやれることが当たり前だと思って、ピッチに立ったのか。

僕は両方あると思います」と振り返る。だからこそ、雪辱を果たして残留を確定させることに意味がある。「本当に我々次第だし、今年この状況を自分たちが苦しんだと言うべきか、ふがいないと言うべきか、去年と違うというのは他の人の評価に任せますけど、我々のクラブの規模の中で2年目がどれだけ苦しいもので、もがいてきたものなのかは、我々にしか分からなくて。それはあの90分間からスタートしたという思いが強くしているので、そこを忘れないでこの試合に臨まないといけない」と強調。苦しんだシーズンも残り4試合。J1最年長監督が指揮するJ1の20クラブで最も若いチームは、まだまだ成長を続けていく。

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