歌舞伎俳優の市川團子が23日、東京・立川ステージガーデンで上演された「立川立飛歌舞伎特別公演」(26日千秋楽)の「新説 小栗判官」で小栗判官と浪七を演じた。

 團子の祖父・市川猿翁さんが復活させた「當世流小栗判官」をもとにした「新説 小栗判官」。

今年で3回目の開催となる立川立飛歌舞伎。團子は第一回以来2年ぶりの出演で大役に挑んだ。父・市川中車は仇(かたき)である横山大膳を勤めた。

 冒頭のあいさつでは役について「まさかこの年で勤めさせていただくとは夢にも思っていませんでした。身の引き締まる思いです」と触れ、「皆様に成長した姿を見せられるよう、立川の地に貢献出来るよう、なによりもご来場の皆様に楽しんでいただけるよう、皆で力を合わせて精いっぱい勤めて参ります」と語った。

 相手役の照手姫を演じる中村壱太郎も「(團子の)気持ちと意気込み、これに負けないように私も相手役、ヒロインを勤めていきたい」と意気込んだ。

 同演目一番の見せ所は團子、壱太郎、尾上右近による3人同時宙乗り。小栗判官が神馬にまたがり、後ろに照手姫を乗せた宙乗りを披露すると約1720人の観客が入った満員御礼の場内は大盛り上がりの拍手喝采。逆サイドには右近が演じる素戔嗚尊(すさのおのみこと)も宙乗りを披露しており、観客は顔を左右に振って、その様を楽しんだ。

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