歌手で女優の鈴木愛理が来年1月23日に全国公開される映画「ただいまって言える場所」(塚本連平監督)で単独初主演することが23日、分かった。2022年のホリプロタレントスカウトキャラバン準グランプリで女優の川口真奈も出演する。

 ストーリーは、親元を離れられない“子供部屋おばさん”の中学教師・朝井えりこ(鈴木)と、表向きは優等生ながらも学校に通えない不登校少女・月岡千花(川口)の姿を描き出す。2人はSNSでつながり、それぞれが自分の居場所を探していく。

 鈴木は教師役として、子供への対応に加え保護者からの要求にも苦心しながら奮闘。「平成と令和における不登校の理由の違い、それに付随する家庭環境の違い等が色濃く表れているなと思う中で、どんな形であれ『ただいま』と言える場所があることは、いつだって人の心を支えているのだと感じる作品でした」とコメントした。

 初めて台本を読んだ時には、母への感謝が止まらず号泣したという。「テーマ的には考えさせられる部分も多いですが、クスッと笑えたり、温かい気持ちに触れて涙が出たり、そんな一面も持つ作品です」とアピールした。

 その上で「受け取ってくださった皆様が、大切な誰かに『ありがとう』と『ただいま』を伝えたくなるような時間になるとうれしいです」と語った。

 鈴木と共演する川口は現役の高校3年生。不登校の少女という難役を重ね合わせ「私自身、友達は多い方で話すのは好きなのですが、顔色を伺ったり、盛り上げなきゃって無理したりする時もあるので、千花の心には共感できました」。中学3年の頃に進路で母親とぶつかったことにも触れ「なかなか謝れず何度もすれ違ってしまって、お互いつらい思いをした経験があります」と回想。「色々な葛藤を乗り越える千花の成長を感じてもらえたらうれしいです」とした。

 鈴木との思い出について「同じ現場の日はたくさん話しかけていただき色々なお話ができました。

笑顔がとても素敵で、愛理さんの周りの空気はいつも温かかったです」と振り返った。

 主人公の母親・朝井百合子役を演じる大塚寧々は「子供だけでなく、この映画の登場人物がそれぞれ悩みながら、恐れを感じながらも勇気を持って扉を開けていく姿が、とてもいとおしいです」とコメント。不登校少女の母親・月岡円香役は伊藤歩が務める。映画のティザービジュアルも解禁された。

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