◆スピードスケート 全日本距離別選手権 第1日(24日、長野市エムウェーブ)

 女子の高木美帆(TOKIOインカラミ)は500メートルが38秒01、3000メートルが4分7秒12でともに2位だった。タイムや順位には反省も浮かべたが、「いったん形が崩れたところから、組み直しつつある感覚もある。

今できる最大限のことは実行できた」と、表情は晴れやかだった。

 開幕前にはスケート靴のブレード(刃)を3季ぶりに以前愛用していたものに戻すなど、試行錯誤の中で今季初戦を迎えていた。22年北京五輪後は種目を絞る傾向にあったが、今大会は4種目への出場を決断。今大会の結果で代表が選考される年内のW杯4大会を見据えて選択の幅を広げるとともに、滑りの感覚を取り戻す機会を増やしたい狙いもあった。

 500メートル、3000メートルは「自分がもがいているところで、殻を破るためには不可欠な種目」と位置付けていた。大会初日に1日2種目を滑り「久しぶりですよね。そりゃ疲れるなと思った」と苦笑したが、「1日目でこの2種目から始められたのは、個人的にすごく大きい」と収穫は確実にあった。

 25日は北京五輪金メダル種目の1000メートル、26日は世界記録を持つ1500メートルが控える。「自分の中では気持ちとしても違う種目。今日つかんだものを一つでも二つでも、さらに形にできるように全力で向かっていきたい」と表情を引き締めた。

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