◆プロボクシング▽女子アトム級(46・2キロ以下)8回戦 山中菫(判定3―0)渡辺恵(25日・エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 前IBF女子世界アトム級王者・山中菫(真正)が、王座陥落後の復帰戦で渡辺恵(TEAM10COUNT)に、3―0の判定勝ちを収めた。

 山中は、初回から果敢に前へ出てくる渡辺の動きを見極め、カウンターの左ストレートをヒット。

右フックもさえ、たびたび相手の動きを止めるなど、有効打で優位に立った。ジャッジ3者は79―73、78―74、77―75でいずれも山中を支持。危なげない内容で、3―0の判定勝ちとなったが、試合後の山中は「渡辺選手の気持ちが強く、練習してきたことが出せなかった。しっかり練習してもっと強くなります」と反省しきりだった。

 山中は4月、ドイツ・ポツダムで世界3団体同級王者・ティナ・ルプレヒト(ドイツ)との4団体王座統一戦に臨んだが、判定負け。プロ初黒星を喫して無冠となったが、王座返り咲きを目指し、再起した。

 山中の兄は元WBO世界ミニマム級王者・山中竜也さんで、昨年6月の試合を最後に現役を引退。現在は大阪・北新地で居酒屋「おにぎり竜」の店長として、第2の人生を歩んでいる。妹が背中を追い続けた兄も見守る前で、再スタートを果たした。

 通算成績は23歳の山中が9勝(3KO)1敗、36歳の渡辺が3勝(1KO)2敗6分け。

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