◇スピードスケート 全日本距離別選手権 第2日(25日、長野・エムウェーブ)

 女子1000メートルが行われ、22年北京五輪金メダルの高木美帆(31)=TOKIOインカラミ=が1分14秒74で9連覇を達成した。この種目の優勝回数で小平奈緒の8度を抜き、単独最多となった。

来年2月のミラノ・コルティナ五輪での連覇へ、上々のスタートを切った。女子5000メートルは堀川桃香(22)=富士急=が7分6秒65で4連覇。男子1500メートルは笠原光太朗(21)=専大=が1分45秒51で初優勝を飾った。

 日本のエースが貫禄のV9を達成した。高木はゴールすると、ヨハン・デビット・コーチ(46)とハイタッチ。「この年齢までやっていて良かった」と記録の重みをかみしめた。「最低限の(1分)14秒台をクリアできて良かった」とタイムにも納得している様子を見せた。

 最初のコーナーには課題を残した。「良く言えば改善点が数多くあった」。2018年平昌冬季五輪で銅メダル、22年北京五輪で金メダルの種目では国内無敵。それでも「今の状況だと世界では歯が立たない」と危機感ばかりを口にする。小平奈緒の優勝8度を超えて単独最多にも「あえて言うなら、この年齢までやっていて良かったかな」とあっさりしたものだ。

 26日は本命の1500メートルを残す。ミラノ五輪で金メダル獲得を目指す種目だ。「手応えを感じている部分もあるので、さらに上げていけるように攻めていきたい」と意気込んだ。(富張 萌黄)

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