◆報知新聞社後援 ▽第43回全日本大学女子駅伝対校選手権(26日、弘進ゴムアスリートパーク仙台発着=6区間38・0キロ)

 城西大が2000年以来25年ぶり3回目の優勝を飾った。

 雨の降りしきる中、定刻の12時10分に号砲が鳴った。

1区の本間香(きょう、1年)が約6キロで飛び出して区間新記録でつなぐと、2区の兼子心晴(4年)、3区の大西由菜(1年)も区間新記録でリードを広げる。

 4区の石川苺(3年)が区間2位でつなぎ、最長5区の本沢美桜(2年)は大東大のサラ・ワンジルらに抜かれたが、最終6区は主将の金子陽向(4年)が見せた。残り約1キロで力強く大東大を抜き去り、爽快な笑顔でゴールテープを切った。

 レース後、赤羽周平監督は「学生たちに感動をもらいました。感謝しかありません」とかみしめるように話した。

 2018年4月、赤羽周平と、妻の赤羽有紀子コーチが母校の指導者に就任。「駅伝日本一をもう一度目指す」と強い意志を持ってチームを成長させてきた。トラックシーズンは「多いときだと4、5パターンくらいに分かれて練習します。この選手にこれをやってもらうのが良いなど、状態にあった練習を提案する」と一人一人を大切にするのが“赤羽流”。朝練習と午後練習の後は各選手に「報告に来てもらって、毎日話します。素直に正直にやって欲しい」と信頼関係を築きながら生活し、金子も「第二のお父さんとお母さんみたい」と笑顔を見せる。

 前回20年ぶりの表彰台となる3位と大躍進した城西大。

今シーズン、主将の金子を中心に立てた目標は今大会と、12月30日の全日本大学女子選抜駅伝(富士山駅伝)の「学生駅伝二冠」だ。「本気でやる人間には、本気の子が集まってくれるんだな」と赤羽監督。続く2戦目も、勢いを落とさずに乗り込む。

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