オリックス・阿部翔太投手(32)が26日、サイドスローに挑戦中であることを明かした。5年目の今季は6月10日に出場選手登録を抹消され、その後は再昇格を果たせずシーズンを終了。

秋季練習中に岸田監督ら首脳陣と面談のうえ「2年連続で結果も出ていない。不安もあるけど、このままじゃいけない」と大きな決断を下した。

 23年には自己最多の49試合に登板したが、直近2年の登板試合数は17、16と減少。「何かを変えたいと思った時に、ちょっと変えるなら大胆に変えた方が(いい)」。32歳でのモデルチェンジにも、迷いはなかった。「チームに(右の)サイドスローがいないと考えた時に、そこで勝負するのは悪いことではない」。その「希少性」を武器に、活路を切り開く決意だ。

 「横で投げるのもいいかもね」と、きっかけを与えてくれたのが比嘉投手コーチ。現役時代、通算418試合で93ホールドを記録した右のサイドの“職人”だ。同コーチは「本人の可能性のなかでの初期段階。(経験は)全部伝える」とサポートを約束。阿部は「フォームのことを教えてくださる。

比嘉さんが近くにいるのはすごく心強い」と、「お手本」の存在を喜んだ。

 25日は大阪・舞洲で、サイドにしてから2度目のブルペン入り。11月6日からの高知キャンプにも参加し、固めていく計画だ。「腕を下げたからといって使ってもらえる訳でもない。この年でゼロからというのもなかなか難しいかもしれないけど、必死でやりたい」と、ラストチャンスは十分に自覚。代名詞の「ガッツ」を武器に、野球人生を懸けた勝負に挑む。(南部 俊太)

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