◆米大リーグ ワールドシリーズ第3戦 ドジャース6X―5ブルージェイズ=延長18回=(27日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が27日(日本時間28日)、1勝1敗で迎えたワールドシリーズ第3戦の本拠地・ブルージェイズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、4打数4安打5四球で1試合で9打席連続出塁の活躍だった。試合はフリーマンのサヨナラ本塁打で決着。

大谷は試合後、現地中継局のインタビューに応じ、「勝ったのが全てだと思うので、今日、自分のプレーというのは後から振り返ればいいと思うので。今日は切り替えて明日の登板に向けたいと思います。早く帰って寝て、明日に備えたいです(笑い)」と、白い歯を見せた。

 ブルージェイズの先発はマックス・シャーザー投手(41)。サイ・ヤング(CY)賞3度で、通算221勝のレジェンド右腕だ。サイ・ヤング賞3度の投手とMVP3度の打者がワールドシリーズで対戦するのは、09年のペドロ・マルティネス(フィリーズ)とアレックス・ロドリゲス(ヤンキース)以来2度目となった。

 1回表先頭の1打席目は、1ストライクから2球目の79・2マイル(約127・5キロ)のカーブをはじき返し、右翼線へ打球速度113・8マイル(約183・1キロ)のエンタイトル二塁打で出塁。6試合連続安打マークしたが、先取点にはつながらなかった。

 ドジャースは2回にT・ヘルナンデスのソロで1点を先取。1―0と1点をリードした3回1死走者なしの2打席目に、大谷は1ボール、2ストライクから6球目の内角95・1マイル(約153・0キロ)の直球を振り抜くと、打球速度101・5マイル(約163・3キロ)、打球角度32度で右翼のブルージェイズブルペンへ飛び込んでいった。飛距離は389フィート(約119メートル)だった。2試合ぶりの本塁打は、ポストシーズン13試合目で7号。

ポストシーズン通算本塁打は2年で10本となり、松井秀喜氏の持つ日本人記録に並んだ。

 だがその後、4回にカークの逆転3ランなどで4点を奪われて試合をひっくりかえされた。それでも2点を追う5回1死一塁の3打席目に、2番手左腕のフルーハティから左中間へ適時二塁打を放って1点差に迫ると、フリーマンの右前適時打で同点となるホームを踏んだ。7回表には2死走者なしでロブレスキからトライネンにスイッチしたのが裏目に出てゲレロ、ビシェットに連打を浴びて勝ち越された。

 それでも取り返すのが大谷。7回1死走者なしの4打席目には、救援右腕のドミンゲスの初球の直球を捉えて左中間席へこの日2発目の同点ソロ。1試合4長打はワールドシリーズタイ記録で、ポストシーズン1シーズン8発は史上2位タイで球団記録に並んだ。通算11発目は日本人単独トップにも躍り出た。

 同点の9回1死走者なしでは申告敬遠。二盗を試みたが失敗した。同点の11回2死走者なしでも敬遠。ベッツの左前安打で二塁に進むと、表情を少しゆがめてロバーツ監督と中島トレーナーが二塁に向かい、右脚を伸ばすようなしぐさを見せたが、中堅方向にダッシュをして状態を確認。

続くフリーマンの左飛では本塁まで軽快に走っていた。13回2死三塁の7打席目も申告敬遠で、ポストシーズン史上最多となる1試合7出塁となった。15回1死走者なしでも申告敬遠だった。

 あす28日(同29日)に本拠地で行われる第4戦では先発登板が予定されている。試合前にはキャッチボールで調整した。

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