大相撲九州場所(11月9日初日・福岡国際センター)を新関脇として迎える安青錦(安治川)が30日、福岡・久留米市の部屋宿舎で行われた朝稽古で汗を流した。四股、すり足の基礎運動を徹底し、ぶつかり稽古も行い調整した。

 ロンドン公演(15日~19日)から帰国後は相撲を取る稽古を行っていないが、ロンドン滞在中もジムへ通うなど、トレーニングを欠かさなかった。「稽古はできなかったが、落ちないように意識していた。(状態は)いつも通りという感じ」と語った。

 朝稽古後には今年完成した屋内の稽古場の土俵開きが行われた。寄付も募った総工費は約2千万円で、両国国技館で用いている荒木田土を埼玉・川越市から輸送。本場所仕様の土俵を背にあいさつし、「このような素敵な土俵で力をつけて来場所、大関を目指して頑張るので、応援のほどよろしくお願いします」と力強く宣言した。師匠の安治川親方(元関脇・安美錦)は「これ以上ない環境を整えてもらった。安青錦はここからが勝負。横綱になって水天宮で土俵入りができればいい」と夢を描いた。

 午後は稽古場に隣接する水天宮保育園などの園児約80人とのこども相撲大会に参加した。2人の園児と対決した21歳の大関候補は「楽しい時間でもある。子どもたちに相撲に興味を持ってもらい、一人でも安治川部屋に入門してくれたらいい」と、リラックスした様子で話した。

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