2022年北京冬季パラリンピックアルペンスキー女子座位で3つの金メダルに輝いた村岡桃佳(トヨタ自動車)は30日、都内で取材に応じた。陸上で6位に入った21年東京夏季パラも含めると5度目となる26年3月のミラノ・コルティナパラリンピックへ、28歳のエースは「ミラノ大会は3度目の金メダルを目指す。

大会を重ねるごとにパラリンピックという大会の重さを感じている。冬季では4度目。今回も責任、覚悟、プライドを持って臨む大会にしたい」と決意をにじませた。

 4月初頭に練習中の転倒により、右肘のじん帯を損傷。約1か月半の入院、計3か月のリハビリを経て練習を再開させた。「海外遠征にも出て、雪上トレーニングも再開しているし、その他のウェートトレーニングなども問題なくできている。パラリンピックに向けては全く問題なく挑めると考えます」とうなずいた。

 同席した男子で45歳のレジェンド・森井大輝(トヨタ自動車)も村岡について、「最近、得意としている大回転で(自身と)タイム差が1秒ないことも。隙あらば抜かれそうで危機感を感じる。今まではスタートも、レディーファーストで『先滑っていいよ』と言っていたけど、最近は少しでもタイムを出さないとって。彼女は男子の中でも遜色のないぐらい速い」と太鼓判を押した。

 自身は02年ソルトレークシティ大会からの7大会連続のパラに向けて「16歳の時にオートバイで事故をして夢や希望を全部諦めて、どん底の時に出会ったのがパラスポーツ。

パラリンピック(の存在は)あまりにも大きいもので、今までは鼻息が荒くなって、失敗している。機は熟した。いい道具、いい仲間がいる。気負わず心の底から楽しむことができたら、一番いい色のメダルが見えてくる」と悲願の初頂点を決意した。

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