巨人の野手陣が31日、秋季キャンプで阿部流「ファウル打ち」を導入した。球をギリギリまで引きつけ、あえて真横のネットにはじき返す独特の練習法。

午前にGタウンで参加している選手たちはそれぞれの打撃練習の際に、室内でマシンを相手に実践した。発案者の阿部慎之助監督(46)は「できて損はないと思うんで。引き出しが増えてくれたらいいですよね。あれでセンスも分かるよね」とうなずいた。

 指揮官は現役時代、東京Dの試合前練習中にバントスペースでこの練習をルーチンにしていた。左打者の場合は右肩の開きを矯正でき、バットコントロールの練習にもなる。「まずバットをインサイドから出さないと横に打てない。なるべく(球を)自分の近くまで持ってこないとダメ」。苦戦する選手にはジェスチャーを交えてコツを授ける場面もあった。

 2年目の佐々木は「インサイドアウト(バットを体の近くから出す)に関して、引き出しも増えると思います。ボールも長く見える」と語る。今後も組み込まれる予定で阿部監督は「必要ない子は必要ないで、シーズンに入ったらやらなくてもいい。

自分に必要だと、いい練習だなと思ってくれたら、続けてくれればいいしね」と手を差し伸べていく。(田中 哲)

編集部おすすめ