◆米大リーグ ワールドシリーズ第6戦 ブルージェイズ―ドジャース(31日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)

 ドジャース・大谷翔平投手(31)が10月31日(日本時間11月1日)、2勝3敗と後がなくなって山本由伸投手(27)が先発したワールドシリーズ第6戦の敵地・ブルージェイズ戦に「1番・指名打者」でスタメン出場し、2点をリードした8回1死走者なしの4打席目に3番手左腕・フルーハティから左中間フェンス直撃の二塁打を放った。3試合、17打席ぶりの安打となった。

 ブルージェイズの先発は、ケビン・ガウスマン投手(34)。5年連続2ケタ勝利を挙げるエースだ。大谷はレギュラーシーズンで23年に本塁打を放ったが、12打数2安打の打率1割6分7厘。ワールドシリーズでも第2戦で対戦した際には、左飛、三邪飛、三邪飛と3打数無安打に抑え込まれた。

 1回表先頭の1打席目はスプリットを2球連続空振りで追い込まれると、カウント2―2から最後も6球目のスプリットを捉えられず空振り三振を喫した大谷。1回裏は山本が1死からルークスに三塁手・マンシーの失策で出塁を許したが、ゲレロを三ゴロ併殺打に打ち取った。山本は2回も3者凡退に抑えた。

 ドジャース打線は1巡目に7三振を喫して苦しんでいたが、エドマンが右翼線に二塁を放つと、2死二塁で大谷は申告敬遠で出塁。3試合ぶりでワールドシリーズ5個目、ポストシーズン9個目の敬遠で勝負を避けられたが、2死一、二塁でスミスが左翼線に適時二塁打を放って先取点につなげた。さらに2死満塁で不調から4番に打順を下げたベッツが三遊間を破る左前への2点適時打。一気にリードを3点に広げた。

 山本は3回に先頭のバージャーに左翼線への二塁打を浴びると、2死二塁でスプリンガーに中前適時打を浴びて1点を失って3―1と2点差。

4回は1死一塁でバーショを二ゴロ併殺打に打ち取った。大谷の5回1死走者なしの3打席目は一ゴロ。9球目まで粘ったが、2球目から8球続けられたスプリットを捉えられなかった。

 山本は4回以降は無失点投球。6回96球を投げて、5安打1失点で降板。3登板連続完投勝利とはならなかったが、3―1とリードしたままマウンドを降りて、7回の2番手のマウンドには左腕・ロブレスキが上がった。ロブレスキは7回を無失点。佐々木朗希投手(23)も7回途中からブルペンで投球練習をスタートさせた。

 第3戦で4打席目までに2本塁打など4安打の大暴れだった大谷。5打席目以降は走者なしで3度敬遠されるなど、5四球(4敬遠)と5打席目以降は徹底的に勝負を避けられ、ワールドシリーズ新記録となる1試合9出塁をマークした。だが、第4、5戦は2試合連続無安打で本塁打も出ず、試合前の時点で13打席連続安打なし。カナダ・トロントに移動した30日(同31日)の全体練習ではキャッチボール後にフリー打撃を行い、右翼の5階席に推定飛距離150メートルの特大弾を放つなど28スイングで14本が柵越えと、状態は全く問題なさそうだった。

 勝てば逆王手で第7戦、負ければ2年連続ワールドシリーズ制覇の目標が散って終戦となる大一番。28日(同29日)の本拠地での第4戦では7回途中93球を投げたが、中2日でリリーフ登板する可能性もあるが、ロバーツ監督は「翔平は今日のピッチングプランの中には入っていない」と否定的な姿勢を示していた。

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