◆米大リーグ ワールドシリーズ第6戦 ブルージェイズ1―3ドジャース(31日、カナダ・オンタリオ州トロント=ロジャーズセンター)

 グラスノーが締めくくって勝利の瞬間を迎えるとようやく佐々木に笑みがこぼれた。クラブハウスでは「助かった…、って思いました」と少し笑いながら本音をこぼした。

 3―1と2点をリードした7回途中から投球練習をスタート。8回から3番手でマウンドに上がった。安打と四球で1死一、二塁のピンチを迎えるも無失点で切り抜けた。すでに25球を投げていたが、「調子は結構よかった方」。5登板ぶりに100マイル(約161キロ)をマークするなど力強いボールを投げ込み、9回も続投。

 先頭のカークに2ストライクと追い込みながらスプリットが抜けて「本当にもったいなかった」と死球。続くバージャーの左中間への当たりは、ボールがフェンスの下に挟まり、エンタイトル二塁打となり無死二、三塁。無念の降板となったが、その後はグラスノーやE・ヘルナンデスの好守が救ってくれた。

 33球を投げたが、当然第7戦も準備を進める。「総力戦だと思う。自分の任されたところで抑えられるように頑張ります。明日最後なので、出し切りたい」。

PSに入って救世主になったルーキー右腕が、最後の力を振り絞る。(安藤 宏太)

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