◆プロボクシング▽日本スーパーウエルター級(69・8キロ以下)王座決定戦10回戦 〇神風藍(判 定)玉山将弥●(1日、後楽園ホール)

 日本スーパーウエルター級2位・神風藍(31)=RK蒲田=が激しい打撃戦を制し初の王座を獲得した。日本同級1位・玉山将弥(32)=帝拳=と空位の王座を争い、序盤から接近して頭をつけあいパンチを交換。

アッパー、フックを確実にヒットし、2―0の判定でベルトを手にした。

 採点が読み上げられ勝利を告げられた瞬間、神風は感激のあまりキャンバスに崩れ落ちた。「とにかくうれしい。相手も覚悟を持ってやってくることは分かっていた。玉山選手の応援団にも感謝したい」と涙声で話した。

 平成国際大ボクシング出身で、16年全日本選手権ライトヘビー級優勝経験を持つトップアマ。だが、プロではなかなか結果を出すことができなかった。これまで2回、日本ミドル級挑戦者決定戦に挑んだが、いずれも勝利を逃した。「何かを変えないと」と、今年3月には「覚悟を持つ」という意味を込め、リングネームを本名の「友松」から「神風」に変更。ジムにお願いしてミドル級から1階級軽いスーパーウエルター級に転向してチャンスをもらい、みごと初のタイトル戦で悲願のベルトを手にした。

 「才能のない自分でもコツコツやっていればいいことはある。ジム3人目のチャンピオンになることだけを考えて頑張ってきた」と笑顔。

所属するRK蒲田ジムでは、スーパーフェザー級の奈良井翼 フライ級の野上翔に続き、現役日本王者が同時に3人在籍するチャンピオンラッシュとなった。

 神風の戦績は5勝(1KO)3敗2分け、玉山は15勝(8KO)6敗。

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