◆陸上◇静岡県中学駅伝大会(3日・エコパスタジアム周回コース、女子5区間=12・6キロ)

 女子は御殿場中が45分28秒で2年ぶり10回目の優勝を果たし、全国大会(12月14日・滋賀)の切符を手に入れた。トップと22秒差の3位でたすきを受けた5区のアンカー・岩渕理央(3年)が区間賞の快走。

2人を抜いて真っ先にゴールテープを駆け抜けた。

 前の選手の背中だけを見て走った。「20秒ぐらいの差なら追いつける。抜くしかない」。3位でたすきを受けた岩渕が、ギアを上げた。1500メートルの静岡県中学ランキングトップの実力を発揮して徐々に、差を縮めて、最後は2位に18秒差をつけた。「ゴールした時はうれしくて、走ったみんなに感謝の思いを伝えました」。連覇を狙った昨年はアンカーで2位と悔し涙を飲んだエースが、1年前の雪辱を果たした。

 1区の出遅れをカバーしたのは、2区のイングランド・ラシェイ・メロディ(2年)だった。区間賞の走りで9人をごぼう抜き。12位から3位まで順位を押し上げた。「スタートは緊張した。

1位との差を縮めようと走った」。米国人の父と日本人の母を持ち、陸上部ではなく外部のバスケットボールクラブに入っているヒロインが、逆転劇の足がかりを作った。

 2年ぶりの全国に向かう。1年生だった前回、岩渕は1区で起用され、レース途中で転倒したという。区間42位に終わり、「全国駅伝では悪い思い出が残っているので、いい思い出に変えたい。昨年の細江中が8位入賞しているので、私たちも入賞が目標」。滋賀の地で快走して2年前の悪夢を振り払う。

編集部おすすめ