12月27日にサウジアラビアで行われる興行「ナイト・オブ・ザ・サムライ」の国内向けの開催発表会見が7日、都内で行われた。来年5月に東京ドームでのスーパーファイトが計画されている世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥と前WBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人が並んで会見に臨んだ。

同興行で“初競演”となる両者は壇上で言葉を交わすこともなく、静かに火花を散らし、尚弥は「5月のビッグマッチに向けての大事な試合になる」とドーム決戦を見据えた。

 中谷が、いよいよ尚弥の待つスーパーバンタム級に乗り込む。転向初戦で20戦全勝(18KO)のWBC同級9位セバスチャン・エルナンデスを迎える。「無敗でパンチがある選手なので、集中力がいる試合になる。自分のボクシングで黒星をつけたい」と意気込んだ。

 スーパーファイトの“前哨戦”。「もちろん来年5月を見据えてはいる」としながらも「これまでも一戦一戦、戦ってきた。その延長線上にビッグファイトが待っている」と次戦に全集中することを強調。会見の席上で尚弥と目を合わすこともなかったが「比較的普段どおりだったと思ってます」と苦笑い。尚弥が「裏では楽しく話していた」という内容について「僕、プライベートジムを作ったんですけど、その話をちょっとしてました」と明かした。

 新階級で戦う準備も順調だ。「スピードやパワーが上がっている感覚がある」と手応えを感じている。

会見後には、試合前恒例の米ロサンゼルス合宿に出発。「自分自身のパンチには過信せずに、技術をしっかり伸ばしていく合宿にしたい」とさらなる成長を誓った。

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