総再生回数21億回を突破したクリエイター集団「こねこフィルム」の看板女優、赤間麻里子(55)が、このほどスポーツ報知のインタビューに応じた。日本テレビ系ミステリードラマ「良いこと悪いこと」(土曜・後9時)で8日放送の第5話に重要人物として登場する。
SNSの総フォロワー数は430万人を誇る「こねこフィルム」。超短編映画シリーズで赤間は、コンビニでの年齢確認姿、大女優を装う女優、出欠を取るあねご肌の教師など、数々の“当たり役”を変幻自在に演じてきた。素顔もちょっとこわくて近寄りがたい人なのではないか。会うまでそんな風にイメージしていた。しかし、実際に対面してみると、こちらが戸惑うほど腰が低く、どこかモジモジしている。役のリアリティーが強烈で、取材が始まってしばらく、イメージと実像とのギャップが消えなかった。
そんな赤間が民放の連ドラで新境地を開こうとしている。ネット上ではドラマ好きたちが、さまざまな考察動画などを作成するなど、展開から目が離せない間宮祥太朗、新木優子がW主演の「良いこと悪いこと」。
同ドラマで赤間が演じるのは、当時の担任教師で現在、校長先生という役どころ。事件にどう関わっているのかは不明だが、極めて重要な人物として登場する。前回の第4話でも、意味深長な形で一瞬だけ姿を見せており、視聴者の間で「事件のカギを握る人物では?」とざわついた。
赤間は「これまで連ドラに出演しても1話だけというのが多かった。現場に入ってもどこにいればいいのか分からない、居心地の悪さのようなものを感じてきました。最近は変わってきたというか」。それが「こねこフィルム」効果で、すっかり顔も名前も認知。そのことに感謝し、これまで以上に役に集中できることを謙虚に喜ぶ。
「今作のようにひとつの作品を通して、ひとつの役を責任を持ってできる。収録がないときも含め、何か月もずっとその役について考えられることが幸せです。
「女優・赤間麻里子」の芝居の土台は「無名塾」で育まれた。役所広司、若村麻由美、益岡徹、滝藤賢一らの演技派を輩出。入るのが難しい俳優養成所として知られる。赤間は19歳で入った時に仲代に言われた。「飛び抜けた才能、美貌(びぼう)があるわけではない。芝居も普通だ。気は強くも弱くもなく、まじめそうでマイペース。この性格は仕事をする上で長続きするのではないか。もし、演じる情熱を60歳くらいまで持ち続けられたなら、食べていけるようになるかもな」。そのような内容の言葉だった。
そして芝居を知り、考えるために「戯曲という戯曲を全部読むように」と言われる。可能性を秘めた少数精鋭の一人に選ばれたのだ。ここで、赤間は驚きの行動に出る。仲代が使っていた台本部屋に一時“住んでいた”という。当時、仲代は映画やドラマの仕事に追われ、多忙を極めていた。直接教えてもらうには、朝のわずかな時間しかない。塾生たちにとって師の“争奪戦”。赤間は仲代に直談判する。
「私は遠くから通っていてお金もありません。すごく不公平だと思います」と。すると仲代から「上(台本部屋)が空いてるから、そこでもいいなら」と返ってきた。「仲代さんは冗談半分でおっしゃったのかもしれません。
約10年在籍した無名塾時代の先輩(高川裕也)と結婚し、3人の子宝に恵まれた。「30代は子育てに追われました。子どもを通して得るものは、いっぱいありすぎて。ママ友との交流も学ぶことが多く。心を豊かにしてくれるかけがえのない時間でしたね」。芸能界と離れた中での生活。「子育てに全力を注いで、役者であることを忘れてしまっていたら…。
映画デビューは42歳。演じる炎は消えていなかった。原田眞人監督「わが母の記」(2012年)で無名塾の大先輩、役所が演じる主人公の妻役だった。しかしこの後、乳がんが見つかる。「がんの宣告を受けた時、自分はあの世に行くんだ、と目の前が真っ暗になりました」。再出発した矢先、40代に病が待っているとは。抗がん剤の激しい副作用とも闘いながら、仕事を続けた。苦しいときも、仲代の言葉を思い出し、「自分に演じる情熱がどこまであるのか」と自問自答し続けた。
そして53歳にしての大ブレーク。「こねこフィルム」の始まりは、映画の資金づくりを目的にクリエイター集団が軽い気持ちで作った、たばこを巡っての1分足らずの短編だった。
「私が一番苦手なのがコメディーなんですね。どの役も地に近いものはなくて。でもおかげで名前を覚えていただけた。撮影現場に入っても気持ちが楽というか。以前は演じる前に別の緊張を抱えながらやっていたので、すごくありがたいです」といい、「同時に『こねこフィルム』を通して知ってくださった方々を裏切らないよう。ドラマや映画のどの役も覚悟を持って演じなければ、と思いますね」。大病を告げられ、命の淵を知った人はいま、出会った役に、ありったけの生命力を吹き込む。師・仲代から授かった「情熱」は19歳のときより、55歳のいまの方が熱い。
◇赤間 麻里子(あかま・まりこ) 1970年8月26日、神奈川県生まれ。55歳。私立の音大を経て、本格的にダンスを学ぶため、米ニューヨークなどに留学。演技の未熟さを痛感し、89年、仲代達矢主宰「無名塾」に入り、女優活動スタート。舞台中心に約10年間在籍。2012年「わが母の記」(原田眞人監督)で映画デビュー。近作にNHK「虎に翼」、TBS系日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」など。特技はクラシックバレエ。愛称マリリン。

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