バスケットボール 全国高校選手権北海道予選(8日・室蘭市栗林商会アリーナ)札幌山の手100―72酪農学園大とわの森三愛

 男女の3回戦(ブロック決勝)と決勝リーグ1戦目が行われた。女子では、デンソーなどで活躍したOGの高田汐織氏(33)がコーチに就任した札幌山の手が、決勝リーグ初戦で酪農学園大とわの森三愛に100―72で勝利。

7年連続43度目の全国高校選手権(ウィンター杯)出場(女子は3位以内で決定)に王手をかけた。男子は、北海道栄が東海大札幌との決勝リーグ初戦を72―65で制した。

 札幌山の手が2年ぶりの優勝へ決勝リーグ初戦を快勝し、7年連続のウィンター杯出場に王手をかけた。それでも、司令塔のPG高橋優希(3年)は「後の方で修正できたけれど、出だしで自分たちの流れをつくれなかったのは良くなかった」と振り返った。

 負ければ全国への道が閉ざされるブロック決勝の札幌東商戦では、第1クオーター(Q)を終えて15―23とリードを許した。前半は一進一退の攻防が続いたが、後半は自己最多41得点を挙げた高橋の活躍もあり、最終的には37点差をつけて勝利。決勝リーグ初戦も終盤に突き放して底力を見せつけた。

 今年6月、東京五輪銀メダルのPG町田瑠唯(32)らとともに高校全国三冠を成し遂げたOGの高田氏がコーチに就任。「今まで上島(正光)さん(コーチ)がずっと1人でやってきた。私はいろんなチーム、いろんなヘッドコーチを経験している。さらにレベルが1個でも上がれば私が来た意味がある」。富士通で主将、日立ハイテクでコーチを務めるなどトップレベルでの経験を生かし、平日は会社員として働きながら、自ら志願して後輩の育成に力を注いできた。

 昨年は日本航空北海道に敗れ、連覇は5でストップ。今年6月の全国高校総体予選でも同校の壁にはね返された。後に全国準Vまで駆け上がったライバルは強敵だが、「絶対に勝ちます」と高田コーチ。高橋も「かなり意識してやっている。自分たちは小さいので、下で粘って勝ちたい」と闘志を燃やした。今季、道内で女王に土をつけられるのは、きょう9日がラストチャンス。北海道の女子高校バスケ界をけん引してきた札幌山の手が、覇権奪回に燃えている。(島山 知房)

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