大相撲の元小結・遠藤(35)=追手風=が9日、福岡市内で現役引退会見を行った。「まだちょっと引退したという実感はありませんが、これから感じていくのかなと思っています」と心境を語り、「悔いは一切ないですね。

見ている方がどう思うか分からないですが、本当にいっぱいいっぱいやりました。たくさんの方に応援をいただきまして、本当に幸せな現役の相撲人生だったと思います」と振り返った。

 遠藤は日大でアマチュア横綱になり、同じ石川出身で大学の先輩である追手風親方(元幕内・大翔山)が師匠を務める追手風部屋に入門。2013年春場所に幕下10枚目格付け出しで初土俵を踏んだ。大いちょうの結えないざんばら髪で快進撃を続け、初土俵から所要3場所で新入幕。端正な顔立ちで抜群の人気を誇り、不祥事で低迷していた大相撲人気回復の立役者となった。

 直近の2場所は両膝の手術を受けて全休。「もう一度土俵に戻るつもりでリハビリしてきましたが、リハビリをしていく中で気持ちが少しずつ変わってきた」と決断に至った心境を説明。今後は年寄「北陣」を襲名し、追手風部屋付き親方として指導にあたる。

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