◇ノルディックスキー 全日本選手権ジャンプ(9日、宮の森ジャンプ競技場、ヒルサイズ=HS100メートル)

 ノーマルヒルが行われ女子はベテラン伊藤有希(土屋ホーム)が、合計246・0点で勝利し、3連覇を果たした。

 1回目に女子の最長不調となる99メートルを飛びトップに立つと2回目もしっかり風をとらえて力強く飛び出し、91・5メートルで逃げ切った。

伊藤は「1本目は課題が改善された感じのジャンプだった。2回目は緊張してタイミングが遅れちゃいました。夏やってきたことが最後の最後でかみ合ってくれたんじゃないかなという安心感はあります」と手応えを話した。

 26年ミラノ・コルティナ五輪シーズンの夏の初戦だったサマージャンプ朝日大会で優勝したが、その後は結果が出ない日々が続いた。それでも焦らず、あえて夏のレールに合わせることをせず「冬仕様」のジャンプで飛び、アイストラック(冬のレール)で行われた今大会でしっかり結果につなげた。「不安でした。早く冬のレールで滑りたくて、夏はもどかしい思いをしてきましたが、アイストラックになってかみ合ってきて、計画通りにいって良かった」と話した。

 21日に開幕するW杯前のすべての大会が終了。来年2月の五輪に向けた戦いがスタートする。「冬のジャンプをすごく楽しみにしていたのでその気持ちを持って雪の上に乗りたい」と本番の冬へ、照準を定めていた。

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