◆大相撲九州場所初日(9日・福岡国際センター)

 2場所連続優勝を目指す横綱・大の里(二所ノ関)が白星発進した。小結・高安(田子ノ浦)の当たりを正面から受け止めて、弾いた。

右をのぞかせ休まず攻めると、一気に寄り切った。わずか5秒0での完勝に「落ち着いて対応が出来て良かった」。普段、横綱土俵入りで太刀持ちを務め師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)の弟弟子に“恩返し”。審判部長の高田川親方(元関脇・安芸乃島)は「一気の馬力があり、強い相撲だった」とうなった。

 この日は同じ石川出身の元小結・遠藤(追手風)が引退会見を行った。大の里は「小学生の時から日大時代の相撲をみていた。目標だったし、新入幕(昨年初場所)で対戦できて良かった」と感慨深げだった。昨年2月には能登半島地震の避難所を遠藤と訪問したこともある。相撲どころ石川の人気力士は土俵を去るが、「故郷に良い報告が出来たら良い」。先輩の志を継いで土俵に上がることを誓った。

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